新刊書紹介『テレビは国境を越えたか』

「メディアとフランス」を連載していただいている河村雅隆先生が、『テレビは国境を越えたか』と題するご著書を上梓されました。

以下、河村先生に自著紹介の文章を書いてもらいましたので紹介します。興味を持たれた方はぜひ手にとってみて下さい。
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私ごとで恐縮ですが、このたび、『テレビは国境を越えたか~ヨーロッパ統合と放送~』を出版することができました(ブロンズ新社、本体1600円)。ヨーロッパの放送の歴史とこれからを、アメリカとの比較を含めて論じたものです。当初書きたいと思ったのは、1990年代のはじめにロンドンで経験した、国境を越えようとするテレビの動きだったのですが、今のことだけを記述したのでは、現代の問題は読者に何も伝わっていかないということに気付きました。その結果、内容は「今を成り立たせているもの」の方へとどんどん遡っていき、出来上がったものは歴史とも時評ともエッセーともつかないものになってしまいました。

ヨーロッパのことを論じると言いながら、フランスなど大陸のことや21世紀以降のことについては記述が限られたものになってしまい、忸怩たる思いです。それらは今後の宿題としたいと考えています。これまで一緒に勉強に付き合って下さった大学院、学部の皆さんに心から感謝しています。大学の図書館にも入れますので、ご興味のある方はどうぞよろしくお願いいたします。

『テレビは国境を越えたか』表紙

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